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白色申告のやり方|必要書類と収支内訳書の作成から提出までの手順

更新:2026年6月18日8分で読めます会計ソフト

個人事業主やフリーランスとして活動していると、毎年やってくるのが確定申告です。なかでも「白色申告」は、事前の申請が不要で帳簿付けも比較的シンプルなため、開業して間もない方や副業を始めたばかりの方が最初に選びやすい申告方法です。とはいえ、いざ手を動かそうとすると「どんな帳簿が必要なのか」「収支内訳書はどう作るのか」「提出までの段取りは」と迷う場面も多いはずです。この記事では、白色申告のやり方を必要書類の準備から収支内訳書・確定申告書の作成、提出までの手順に沿って、できるだけ平易に解説します。

本記事は白色申告の全体像を理解していただくための一般的な情報です。控除額・申告期限・記帳や保存の要件などの具体的な数値や条件は、税制改正によって変わることがあります。最新かつ正確な情報は必ず国税庁の公式サイトでご確認いただき、ご自身の状況に応じた判断は税理士などの専門家へご相談ください。

白色申告とは|青色申告との違い

白色申告とは、青色申告の承認を受けていない人が行う確定申告のことを指します。青色申告のように事前の承認申請が要らず、求められる帳簿付けも比較的簡易なのが特徴です。開業したばかりで会計に慣れていない方や、まずは手間を抑えて申告したいという方に向いています。

一方で、青色申告で受けられる特別控除のような税制上の大きな特典は、白色申告では基本的にありません。手間を抑えられる代わりにメリットも小さい、というのが白色申告の立ち位置です。確定申告全体の流れや青色との位置づけを先に把握しておきたい方は、個人事業主の確定申告のやり方もあわせて確認すると理解が深まります。

両者の違いを整理すると、次のようになります。

比較項目青色申告白色申告
事前の申請承認申請が必要不要
帳簿付け原則は複式簿記など詳細な記帳簡易な記帳でよい
提出する決算書類青色申告決算書収支内訳書
税制上の特典特別控除など複数あり基本的に小さい
向いている人節税メリットを重視する人まず手間を抑えたい人

かつては「所得が一定額以下なら記帳が不要」という時期もありましたが、現在はすべての白色申告者に記帳と帳簿等の保存が求められています。「白色だから帳簿はいらない」という認識は誤りなので注意してください。最新の要件は国税庁でご確認ください。

白色申告に必要な帳簿(簡易記帳)

白色申告で求められる帳簿付けは、いわゆる簡易記帳でかまいません。複式簿記のように専門的な仕訳をする必要はなく、売上や仕入れ、経費などの取引について、日々の合計金額をまとめて記録する形が認められています。

記録しておきたい主な内容は次のとおりです。

  • 売上(収入)の金額と日付、取引先
  • 仕入れの金額と日付、取引先
  • 経費の金額と日付、内容(消耗品費・通信費・交通費など)

これらを記録した帳簿(法定帳簿など)に加え、請求書・納品書・領収書といった取引の証拠書類も保存しておく必要があります。帳簿と書類で保存すべき期間が定められているため、申告が終わったあとも捨てずにまとめて保管しておきましょう。具体的な保存年数は国税庁の案内をご確認ください。

簡易記帳といっても、手書きの帳簿に一件ずつ書き写すのは手間がかかり、集計時のミスも起こりがちです。日々の取引が多い方や領収書の整理が苦手な方は、後述する会計ソフトで記帳を自動化すると負担を大きく減らせます。帳簿付けの基本をもう少し詳しく知りたい方は、個人事業主の帳簿の付け方も参考になります。

収支内訳書の作成

白色申告で確定申告書とセットで提出するのが収支内訳書です。収支内訳書とは、1年間の売上(収入)と必要経費を項目ごとにまとめ、もうけにあたる所得金額を計算するための書類です。事業所得がある方は一般用の様式を使うのが基本で、用紙は2枚構成になっています。

おおまかには、次の流れで埋めていきます。

  1. 上段に収入金額(売上)を記入する
  2. 売上原価(期首在庫+仕入れ−期末在庫)を計算して差し引く
  3. 経費を勘定科目ごとに記入し、合計する
  4. 収入金額から売上原価と経費を引いて所得金額を算出する
  5. 2枚目に売上先・仕入先の内訳や減価償却費の計算を記入する

経費は「通信費」「旅費交通費」「消耗品費」といった勘定科目に分けて集計します。どの支出をどの科目に入れるか迷ったときは、おおよその性質で振り分け、毎年同じルールで処理するのがコツです。10万円以上の備品など、購入額を数年に分けて経費にする減価償却の計算もこの書類で行います。減価償却の考え方は減価償却の基礎で補足しています。

なお、家賃や光熱費のように事業とプライベートが混ざる支出は、事業で使った割合分だけを経費にする「家事按分」が必要です。按分の割合に決まった正解はなく、合理的に説明できる基準で按分します。判断に迷う場合は税理士へ相談すると安心です。

確定申告書の作成

収支内訳書で所得金額が固まったら、その数字を確定申告書へ転記していきます。確定申告書は、事業所得だけでなく各種の所得控除も反映して、最終的に納める所得税額を計算する中心の書類です。

主な作成の流れは次のとおりです。

  1. 収支内訳書で算出した所得金額を申告書へ転記する
  2. 社会保険料控除・生命保険料控除・基礎控除などの所得控除を記入する
  3. 控除後の課税所得に税率を掛けて税額を計算する
  4. 源泉徴収された税額があれば差し引き、納付額または還付額を確定する

所得控除を受けるには、生命保険料や社会保険料などの控除証明書が必要です。これらは秋から年明けにかけて発行元から郵送されることが多いので、紛失しないよう申告までまとめて保管しておきましょう。報酬から源泉徴収されているフリーランスの方は、支払調書や取引先からの通知をもとに源泉徴収税額を集計しておくと、転記がスムーズです。

手書きでも作成できますが、計算誤りや転記ミスが起きやすいのが正直なところです。国税庁の確定申告書等作成コーナーや会計ソフトを使えば、金額を入力すると税額が自動で計算され、画面の案内に沿って進められます。

提出までの手順

ここまでの準備が整ったら、いよいよ提出です。白色申告の提出は、おおむね次の手順で進めると迷いません。

  1. 1年分の売上・仕入れ・経費を帳簿に集計する
  2. 集計結果をもとに収支内訳書を作成し、所得金額を確定する
  3. 控除証明書を集め、確定申告書へ所得金額と所得控除を記入する
  4. 収支内訳書と確定申告書をセットにし、添付書類を確認する
  5. e-Tax・郵送・税務署窓口のいずれかで提出する
  6. 算出された所得税を期限までに納付する

提出方法は、自宅から手続きできるe-Tax(国税庁の電子申告システム)、税務署へ送る郵送、窓口へ持参の3つから選べます。申告と納税には期限が定められており、一般には年明けから春先にかけての一定期間が申告期間とされていますが、具体的な期日は年によって異なります。直前に慌てないよう、早めに準備を始めましょう。正確な期限は必ず国税庁で確認してください。

記帳から収支内訳書・確定申告書の作成までを一気通貫で支援してくれるのが会計ソフトです。たとえば弥生には「やよいの白色申告 オンライン」があり、無料で使える料金プランが用意されているため、まず費用をかけずに試したい白色申告の方が始めやすいのが利点です。実際の使い勝手はやよいの白色申告オンラインのレビューで詳しく紹介しています。

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ただし、会計ソフトはあくまで作業を補助するツールであり、最終的な申告内容の正しさはご自身での確認が必要です。複雑な取引がある場合や判断に不安がある場合は、税理士などの専門家への相談をおすすめします。

白色から青色への切り替え

事業が軌道に乗って所得が増えてくると、税制上の特典が大きい青色申告へ切り替えたほうが有利になる場面が出てきます。白色から青色へ移る場合は、青色申告を始めたい年の所定の期限までに、税務署へ承認申請の手続きをする必要があります。承認は自動では切り替わらないため、申請を忘れるとその年は白色のままになる点に注意してください。

青色申告では複式簿記による記帳が前提になりますが、会計ソフトを使えば日々の入力から決算書類の作成まで負担を抑えられます。切り替えの判断材料や具体的なメリットは、青色申告のやり方で詳しく整理しています。申請期限や控除の要件は変わり得るため、最新情報は国税庁で確認し、迷う場合は専門家へ相談しましょう。

よくある質問

白色申告でも帳簿は必ず必要ですか。

はい、必要です。現在はすべての白色申告者に記帳と帳簿等の保存が求められています。ただし複式簿記までは不要で、売上や経費を日々まとめて記録する簡易記帳で対応できます。会計ソフトを使えば、簡易記帳でも自動で集計してくれるため負担を抑えられます。

収支内訳書と青色申告決算書はどう違いますか。

どちらも1年間の収入と経費をまとめる決算書類ですが、提出する人が異なります。白色申告では収支内訳書を、青色申告では青色申告決算書を提出します。記載する内容は似ていますが、青色申告決算書のほうがより詳細な記入欄が設けられています。

会計ソフトを使えば税理士は不要ですか。

会計ソフトは記帳や書類作成の手間を大きく減らしてくれますが、取引の判断や申告内容の最終的な正しさまで保証するものではありません。取引がシンプルなうちは自分で進めやすい一方、複雑な取引や判断に迷う点があるときは、税理士へ相談するのが安心です。

白色申告から青色申告へはいつでも切り替えられますか。

切り替えること自体は可能ですが、青色申告を適用したい年の所定の期限までに承認申請が必要です。期限を過ぎるとその年は青色を適用できず白色のままになります。具体的な期限は国税庁で確認してください。

まとめ

  • 白色申告は事前の申請が不要で、簡易記帳で対応できる始めやすい申告方法です。
  • 現在はすべての白色申告者に記帳と帳簿等の保存が求められ、「帳簿不要」という認識は誤りです。
  • 白色申告では収支内訳書を作成し、その所得金額を確定申告書へ転記して税額を計算します。
  • 提出は「帳簿集計→収支内訳書作成→確定申告書作成→提出→納税」の手順で進めると迷いません。
  • 控除額・期限・記帳要件などは変わり得るため、最新情報は国税庁で確認し、判断は税理士へ相談してください。
  • 記帳や書類作成の負担は会計ソフトで軽減でき、無料プランのある弥生やデータ連携に強いソフトから気軽に試せます。
  • 所得が増えてきたら、承認申請のうえ青色申告へ切り替えると税制上有利になる場合があります。

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