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青色申告のやり方|承認申請から記帳・決算書作成・e-Tax申告までの手順
青色申告は、複式簿記などの要件を満たすことで最大65万円の特別控除が受けられる、個人事業主やフリーランスにとって節税効果の大きい申告方式です。とはいえ「何から始めればいいのか」「承認申請の期限はいつまでか」「決算書はどう作るのか」と、手順が分からず不安に感じる方も多いはずです。この記事では、青色申告承認申請書の提出から、日々の記帳、青色申告決算書の作成、e-Taxでの提出まで、初めての方でも迷わないように番号付きの手順で整理します。
本記事は2026年6月時点の公開情報をもとにした一般的な解説です。控除の要件・申請期限・提出方法は法改正等で変わる場合があるため、必ず国税庁の最新情報をご確認ください。個別の税務判断は税理士などの専門家にご相談ください。
青色申告とは?まず全体の流れをつかむ
青色申告とは、税務署にあらかじめ承認の申請をしたうえで、一定の帳簿づけを行って確定申告をする方式です。きちんと帳簿をつける手間がかかる代わりに、最大65万円の特別控除や、赤字を翌年以降に繰り越せる仕組みなど、複数の節税メリットが受けられます。
全体の流れは大きく分けて4つです。「(1)承認申請を出す」「(2)日々の取引を記帳する」「(3)年に一度、青色申告決算書を作る」「(4)確定申告書とあわせて提出する」。この順番さえ押さえておけば、難しく考える必要はありません。控除額の区分や65万円控除の細かな要件については青色申告特別控除65万円の要件と満たし方で詳しく整理しています。
手順1:青色申告承認申請書を期限内に提出する
青色申告を始めるには、まず「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出して承認を受ける必要があります。この申請を出していないと、どれだけ丁寧に帳簿をつけても青色申告にはなりません。最初の関門であり、もっとも見落とされやすいポイントです。
提出の期限は、おおむね次のように考えるとわかりやすいでしょう。
- すでに事業を営んでいる人が青色申告に切り替える場合は、青色申告をしたい年の3月15日まで
- 新たに開業した人は、開業日から2か月以内
- 1月16日以降に開業した場合も、開業日から2か月以内が目安
開業届とあわせて提出するのが一般的なので、これから事業を始める方は個人事業主の開業から確定申告までの流れも参考にしながら、最初の段階でセットで出してしまうのがおすすめです。期限を1日でも過ぎるとその年は青色申告ができず、控除を1年分まるごと逃すことになるため、期限の確認は最新情報を国税庁でチェックしてください。
手順2:複式簿記で日々の取引を記帳する
承認申請を出したら、次は日々の取引を帳簿に記録していきます。65万円および55万円の控除を狙うなら「複式簿記」という方式での記帳が必要です。複式簿記とは、ひとつの取引を「お金の動き」と「その原因」の二面から記録する方式で、最終的に貸借対照表と損益計算書を作れる状態を目指します。
簿記の知識がない方にとって、この複式簿記がもっとも高いハードルに感じられるところです。手書きやエクセルでもできなくはありませんが、勘定科目の振り分けや貸借のバランス調整でつまずきやすく、ミスにも気づきにくいのが実情です。エクセルでの限界や注意点は個人事業主の記帳のやり方と帳簿づけの基本でも触れています。
現実的な解決策は、会計ソフトを使って記帳を自動化することです。銀行口座やクレジットカードを連携させれば、取引データが自動で取り込まれ、勘定科目もある程度自動で提案されます。複式簿記を意識しなくても、入力すれば裏側で自動的に複式簿記の形に整えてくれるため、簿記が苦手でも65万円控除の要件を満たしやすくなります。たとえばfreeeで記帳を自動化してみると、簿記用語を覚えなくても日々の入力が進められる設計になっています。
手順3:青色申告決算書を作成する
1年分の記帳が終わったら、その集計をもとに「青色申告決算書」を作成します。これは損益計算書とその内訳、そして貸借対照表で構成される、青色申告特有の書類です。65万円・55万円控除を受けるには、この決算書のなかで貸借対照表まできちんと作ることが要件になります。
手作業の場合は、1年間の記帳を集計し直して各表に転記する必要があり、計算ミスや転記漏れが起きやすい工程です。一方、会計ソフトで日々の記帳を続けていれば、青色申告決算書はボタンひとつで自動作成できます。記帳のデータがそのまま決算書に反映されるため、別途集計し直す手間がかかりません。
どのソフトを選ぶか迷う場合は、自分が確定申告で使うことを前提に検討するとよいでしょう。確定申告用途で選ぶならマネーフォワード クラウド確定申告の機能を見るのように、申告書類の作成まで一気通貫で対応しているかを確認しておくと安心です。
手順4:確定申告書とあわせてe-Taxで提出する
最後に、青色申告決算書と確定申告書(第一表・第二表)をそろえて税務署に提出します。提出方法には窓口・郵送・e-Taxの3つがありますが、65万円控除を受けるにはe-Taxによる電子申告(または電子帳簿保存)が要件になっている点に注意してください。紙で提出すると、同じ帳簿をつけていても控除額が55万円に下がってしまいます。
e-Taxでの提出手順は次のとおりです。
- マイナンバーカードと、読み取り対応のスマートフォンまたはICカードリーダーを用意する
- 会計ソフトまたは国税庁の確定申告書等作成コーナーで申告データを作成する
- マイナンバーカードで本人確認(電子署名)を行う
- 申告データを送信し、受信通知を確認・保存する
会計ソフトの多くはe-Tax送信に対応しており、ソフト内から直接電子申告まで完結できます。たとえば弥生の青色申告ソフトを確認すると、決算書作成からe-Tax提出までの流れがガイドされているため、初めての電子申告でも進めやすいでしょう。ソフトごとの違いは確定申告ソフトの比較で整理しています。
65万円控除を受けるための要件まとめ
最大の65万円控除を受けるには、これまでの手順すべてを満たす必要があります。ひとつでも欠けると控除額が下がるため、最後に要件を確認しておきましょう。
- 期限内に青色申告承認申請書を提出していること
- 複式簿記で記帳していること
- 貸借対照表と損益計算書(青色申告決算書)を添付すること
- 法定申告期限内に申告すること
- e-Taxによる電子申告、または電子帳簿保存を行っていること
これらのうち、複式簿記・決算書作成・e-Tax送信は会計ソフトでまとめて自動化・サポートできる範囲です。簿記の知識よりも、要件を満たす仕組みを最初に整えることが65万円控除への近道といえます。
よくある質問
青色申告承認申請書を出し忘れた場合、その年は青色申告できませんか?
原則として、申請期限を過ぎた年は白色申告となり、青色申告の特典は受けられません。翌年分から青色申告にするには、その年の3月15日までに改めて承認申請書を提出する必要があります。期限の取り扱いは変わる場合があるため、詳しくは国税庁または税務署にご確認ください。
簿記の知識がまったくなくても65万円控除は受けられますか?
会計ソフトを使えば、簿記の専門知識がなくても複式簿記での記帳・決算書作成・e-Tax提出までを進められるため、65万円控除の要件を満たすことは十分可能です。口座やカードを連携して取引を自動取得し、画面の案内に沿って入力していく形が一般的です。
会計ソフトはどこまで自動化してくれますか?
口座・カード連携による取引の自動取り込み、勘定科目の自動提案、複式簿記への自動変換、青色申告決算書の自動作成、e-Tax送信までをカバーする製品が多くあります。手作業が残るのは、現金取引の入力や、自動提案された科目の確認・修正といった部分です。
いつから記帳を始めればよいですか?
青色申告は1年分(1月1日から12月31日)の取引が対象になるため、年の初めから、あるいは開業した日から記帳を始めるのが理想です。後からまとめて入力すると取引内容を思い出せず、ミスや漏れの原因になります。早めにソフトを導入し、こまめに記帳する習慣をつけておくと安心です。
まとめ
- 青色申告は「承認申請→記帳→決算書作成→提出」の4手順で進める
- 青色申告承認申請書は期限(切替は3月15日、開業時は開業から2か月以内が目安)を厳守する
- 65万円・55万円控除には複式簿記での記帳と貸借対照表の作成が必要
- 65万円控除はe-Taxによる電子申告(または電子帳簿保存)が要件
- 複式簿記・決算書作成・e-Tax送信は会計ソフトで自動化でき、簿記が苦手でも要件を満たしやすい
- 具体的な金額・期限・要件は改定されるため、最新情報は公式サイトや国税庁で必ずご確認ください
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