※本記事はアフィリエイト広告を含みます

個人事業主の税金スケジュール|所得税・住民税・国保・消費税をいつ払うか

更新:2026年6月18日8分で読めます会計ソフト

個人事業主やフリーランスにとって、税金は「確定申告のとき一度だけ払うもの」ではありません。所得税・住民税・国民健康保険・個人事業税・消費税は、それぞれ別々のタイミングで請求が来ます。とくに開業2年目以降は、春から秋にかけて納付書が立て続けに届き、「気づいたら手元の資金が足りない」という事態に陥りがちです。この記事では、1年間にどの税金をいつ払うのかを時期順に整理し、納税資金を前もって準備しておくための考え方を一覧表とあわせて解説します。自分の納税カレンダーを作るときのたたき台として使ってください。

免責事項:本記事は個人事業主・フリーランスの方向けに一般的な情報をまとめたものであり、特定の方の状況に対する税務上の助言ではありません。税率・控除・納付期限・各種制度の取り扱いは改正されることがあり、所得金額や事業の状況、お住まいの自治体によっても異なります。記載の時期はあくまで一般的な目安です。具体的な金額や最新の期限は、必ず国税庁・お住まいの市区町村・都道府県の公式情報でご確認いただき、判断に迷う場合は税理士などの専門家にご相談ください。

個人事業主にかかる5つの税金・保険料を整理する

まず、毎年向き合うことになるお金を種類ごとに押さえておきましょう。納め先と性質が違うため、別々の納付書で請求が来ると理解しておくことが第一歩です。

  • 所得税:国に納める税金。1年間の利益(所得)に対してかかり、確定申告で自分で計算して納めます。
  • 住民税:お住まいの市区町村と都道府県に納める税金。前年の所得をもとに計算され、確定申告のデータが自治体に共有されて自動的に決まります。
  • 国民健康保険料(国保):市区町村に納める医療保険の保険料。前年の所得をもとに計算されます。
  • 個人事業税:都道府県に納める税金。法律で定められた業種に該当し、所得が一定額(事業主控除など)を超える場合にかかります。
  • 消費税:商品やサービスの売上に含めて預かった消費税を国に納めるもの。原則として開業から数えて課税事業者になった場合に発生します。

ここで重要なのは、住民税・国保・個人事業税はいずれも「前年の所得」を基準に後から請求が来るという点です。つまり、売上が大きかった年の翌年に支払いの山が来るため、収入が落ち着いた時期に資金が不足しやすい構造になっています。事業全体の数字の流れをつかむという意味では、経理の年間スケジュールの考え方も参考になります。

個人事業主の税金スケジュール一覧(時期順)

1年間でいつ何を払うのかを時期順に整理したものが次の表です。納付期限は自治体や年によって前後するため、あくまで一般的な目安として捉えてください。

時期税金・保険料内容納め先
1月〜3月15日頃所得税の確定申告・納付前年分の所得税を申告し納付。期限は例年3月15日前後国(税務署)
3月31日頃消費税の確定申告・納付課税事業者が前年分の消費税を申告し納付国(税務署)
4月〜6月国民健康保険料前年所得をもとに年間保険料が決定。多くは6月頃から納付開始市区町村
6月頃住民税の通知前年所得に基づく税額が通知される市区町村・都道府県
6月・8月・10月・翌1月頃住民税の納付(普通徴収)通常は年4回の分割で納付市区町村・都道府県
7月所得税の予定納税(第1期)前年の税額が一定以上だと前払いが必要国(税務署)
8月頃個人事業税(第1期)対象業種で所得が一定額を超えると課税都道府県
11月所得税の予定納税(第2期)第2期分の前払い国(税務署)
11月頃個人事業税(第2期)第2期分の納付都道府県

このように、確定申告が終わって一息ついた春以降に、国保・住民税・予定納税・個人事業税が次々と重なるのが個人事業主の納税スケジュールの特徴です。ひとつずつ見ていきましょう。

所得税:確定申告と予定納税のタイミング

所得税は、1月から12月までの1年間の所得に対してかかる税金です。翌年の確定申告(例年2月16日〜3月15日頃)で自分で税額を計算し、申告と同時に納付するのが基本の流れです。申告のやり方そのものに不安がある場合は、個人事業主の確定申告のやり方で全体像を確認してから進めると安心です。

注意したいのが「予定納税(よていのうぜい)」です。これは、前年の所得税額が一定基準を超えた人が、今年の税金の一部を先に前払いする仕組みです。対象になると、7月(第1期)と11月(第2期)に、前年税額のおおむね3分の1ずつを納めることになります。前年に売上が伸びた人ほど予定納税の対象になりやすく、「確定申告で払ったばかりなのに、夏にまた所得税の請求が来た」と驚くケースが少なくありません。予定納税で先払いした分は翌年の確定申告で精算されるため、払い損になるわけではありませんが、資金繰り上は大きな出費として見込んでおく必要があります。

住民税・国民健康保険:前年所得で決まり、夏以降に効いてくる

住民税と国民健康保険料は、どちらも前年の所得をもとに計算され、6月前後から請求が始まります。確定申告をしていれば、そのデータが自治体に共有されるため、自分で別途申告する必要は基本的にありません。

住民税は、納付書で自分で納める「普通徴収」の場合、6月・8月・10月・翌1月のおおむね年4回に分けて納めるのが一般的です。国民健康保険料も、6月頃に年間保険料が確定し、そこから複数回に分けて納付していきます。いずれも前年の所得が基準なので、廃業した年や収入が落ちた年でも、前年の高い所得をもとにした請求が来る点に気をつけてください。収入の波が大きいフリーランスほど、この「翌年効いてくる」性質が資金繰りを圧迫します。月々の入出金と納税予定をあわせて管理する方法は、フリーランスの資金繰りの整え方で詳しく扱っています。

個人事業税・消費税:対象になる人だけがかかる税金

個人事業税は、すべての個人事業主にかかるわけではありません。法律で定められた業種(多くの業種が対象)に該当し、かつ所得が事業主控除などの一定額を超える場合に、都道府県から課税されます。納付は通常8月(第1期)と11月(第2期)の年2回で、税務署ではなく都道府県から納付書が届きます。

消費税は、原則として基準期間の課税売上高が一定額を超えた場合や、インボイス制度に登録して課税事業者になった場合に発生します。前年分を翌年3月末頃までに申告・納付する流れで、所得税の確定申告とほぼ同じ時期に重なります。預かった消費税は「自分のお金ではなく、いずれ国に納めるために一時的に預かっているお金」と捉えておくと、納税時に資金が足りなくなる失敗を防ぎやすくなります。

納税資金は「毎月の積み立て」で準備する

個人事業主の納税で最もつまずきやすいのは、「払うこと」自体ではなく「払うお金を残しておくこと」です。確定申告のときだけでなく、夏から秋にかけて住民税・国保・予定納税・個人事業税が重なるため、その時期に手元資金が枯渇しやすいからです。

対策の基本は、売上が入ったタイミングで一定割合を「納税用」として別口座に取り分けておくことです。業種や所得によって負担割合は変わりますが、利益のおおよそ2〜3割を税金・保険料の準備として避けておくと、突然の納付書にも慌てずに済みます。重要なのは、今年の売上に対する税金の多くが「来年」請求されるという時間差を理解しておくことです。

ここで役立つのが、日々の取引を入力すると見込みの税額や利益を可視化してくれる会計ソフトです。たとえばfreeeで納税額の見込みを確認すると、確定申告前の段階でおおよその所得税・消費税のイメージがつかめ、いくら取り分けておけばよいかの目安になります。同様に、口座やカードと連携して入出金と納税予定をまとめて把握したい場合は、マネーフォワードで資金繰りと納税予定を管理する方法も選択肢になります。どちらが合うかは、事業規模や普段使っている銀行・カードとの相性によって変わるため、無料で試せる範囲で実際の操作感を比べてから選ぶのがおすすめです。なお、料金やキャンペーンの具体的な内容は変わることがあるため、公式サイトで最新をご確認ください。

開業して間もない時期で、そもそも何をいつ届け出るのかから整理したい場合は、税金スケジュールだけでなく、freeeで開業の準備を進めると開業届や青色申告の手続きとあわせて初年度の流れをつかみやすくなります。

よくある質問

個人事業主の税金は、結局いつ払うものが一番大きいですか。

人によりますが、多くの場合は所得税と住民税が大きな負担になります。とくに前年の所得が大きいと、3月の所得税納付に加えて、夏以降に住民税・国保・予定納税が重なり、年間を通じての支払総額が膨らみます。どの税金がいくらになるかは所得や業種で変わるため、会計ソフトなどで早めに見込みを立てておくと安心です。

予定納税はなぜ確定申告と別に払うのですか。

予定納税は、前年の所得税額が一定基準を超えた人が、今年の所得税の一部を前もって納める仕組みだからです。確定申告で払った税金とは別に、7月と11月に前払いとして請求されます。先払いした分は翌年の確定申告で精算されるため二重払いにはなりませんが、資金計画には必ず織り込んでおきましょう。

廃業した年は税金が安くなりますか。

その年の事業所得が少なければ翌年の所得税や住民税は下がりますが、廃業した年に届く住民税・国保・個人事業税は前年の所得をもとに計算されているため、すぐには軽くなりません。収入が減ったタイミングほど前年分の請求が重く感じられるので、廃業を考える場合も納税資金を残しておくことが大切です。

消費税は誰でも払うのですか。

いいえ。基準期間の課税売上高が一定額を超えた場合や、インボイス制度に登録して課税事業者になった場合などに発生します。免税事業者であれば消費税の納付義務はありません。自分が課税事業者に該当するかどうか不明なときは、国税庁の情報を確認するか税理士に相談してください。

まとめ

  • 個人事業主の税金は、所得税・住民税・国保・個人事業税・消費税が別々の時期に請求される。
  • 確定申告は例年3月15日頃まで、消費税は3月末頃までで、ここで前年分を精算する。
  • 住民税・国保・個人事業税は前年所得をもとに、6月以降に分割で請求が来る。
  • 予定納税の対象になると、7月と11月に所得税の前払いが追加で発生する。
  • 売上の2〜3割を納税用に取り分け、会計ソフトで見込み税額を早めに把握しておくと、納付書が重なる夏以降も資金不足を防ぎやすい。

この記事で紹介したサービス

※本記事はアフィリエイト広告を含みます

無料トライアルや資料請求ができるサービスです。詳しい料金・機能は各公式サイトでご確認ください。

紹介したサービスが合わなそうな方へ|別の選択肢も無料で試せます

操作の相性は人それぞれ。無料期間で実際に触って比べるのが確実です。

経理コンパス編集部

業務系SaaS(会計・勤怠・CRM)の利用・導入支援の経験/不動産業界での実務経験

中小企業の経理・バックオフィス担当者が、本当に自社に合うクラウドソフトを選べるように。公式情報と実際の使用感、そして制度(インボイス・電子帳簿保存法)への対応状況を、できるだけ中立に整理して発信しています。

※本記事は各サービスの公式情報および公的機関の公表資料をもとに作成しています。

※アフィリエイト広告を含みますが、掲載順位や評価は当サイト独自の基準で行っています。

※掲載している料金・機能は2026年6月18日時点の情報です。最新の内容は各公式サイトをご確認ください。

無料・登録不要

自社に合うソフトが
30秒でわかる診断

従業員数・業種・いま効率化したい業務を選ぶだけ。会計・請求・経費・給与・電子契約の中から、あなたの会社に合う候補をご提案します。

30秒で自社に合うソフトを診断 →

あわせて読みたい