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民泊の帳簿のつけ方と保存ルール|雑所得でも記録が必要な理由(300万円・1,000万円基準)

更新:2026年7月2日3分で読めます会計ソフト

「民泊は雑所得だから、帳簿はいらないんですよね?」——半分誤解です。雑所得には事業所得のような記帳義務はありませんが、収入規模によって書類の保存義務や申告書類の添付が求められるうえ、そもそも記録がなければ経費を証明できません。

この記事では、民泊ホスト(雑所得前提)が最低限そろえるべき記録と、収入が伸びたときに追加で必要になるルールを整理します。

本記事は一般的な整理であり、個別の税務助言ではありません。所得区分の基本は民泊収入の確定申告ガイドへ。制度の詳細は国税庁の公式情報でご確認ください。

規模で変わるルール:300万円と1,000万円

令和4年分以後、雑所得には収入規模に応じた次のルールがあります。

前々年の雑所得の収入金額求められること
300万円以下保存義務の規定はないが、経費の証明資料は実務上必須
300万円超現金預金取引等関係書類(領収書・請求書・通帳記録など)の5年保存
1,000万円超上記に加えて、確定申告書への収支内訳書の添付

(根拠:国税庁タックスアンサーNo.1500「令和4年分以後の業務に係る雑所得」の記載を2026年7月7日に確認)

雑所得の収入規模で変わるルールの図解:300万円超で書類5年保存、1000万円超で収支内訳書添付

ポイントは判定が「前々年の収入」で行われること。民泊の売上が伸びてきたら、2年後の義務を見越して今年から記録の仕組みを作っておくのが正解です。

義務の前に:記録がないと経費を落とせない

保存義務のラインに達していなくても、申告で経費を差し引く以上、その裏付けは自分で持っておく必要があります。税務署から尋ねられたときに説明できなければ、経費が否認されるリスクを負うのは自分です。

最低限そろえるセット:

  • 収入の記録:OTAの取引明細・入金記録(宿泊料の総額と手数料がわかるもの)
  • 経費の記録:カード明細・領収書・請求書(勘定科目の一覧参照)
  • 按分の根拠:面積図・営業日カレンダー・計算表(自宅兼用の場合)

「帳簿」といっても、手書きの帳面は不要

必要なのは上記の記録が整理されて残っている状態であって、紙の帳面ではありません。現実的な最小構成はこうです。

  1. 民泊の支払いを事業用カード・口座に集約する(明細=支出記録になる)
  2. クラウド会計ソフトに連携する(明細の自動取込・科目付け・集計が一度に済む)
  3. 紙の領収書はスマホ撮影でソフトに取り込み、原本は月別封筒などで保存
  4. 按分計算表だけはスプレッドシート等で別管理

この形にしておくと、300万円超の保存義務にも、1,000万円超の収支内訳書にも、同じ仕組みのままで対応できます。具体的な設定手順はfreeeで民泊の記帳を自動化する手順へ。

よくある質問

Q. 収入300万円以下なら領収書を捨てていい?

A. おすすめしません。保存義務の規定がなくても、経費の証明責任は申告者側にあります。5年保存を基本にしておくのが安全です。

Q. 事業所得で申告する場合は?

A. 事業所得には記帳義務・帳簿保存義務があり、青色申告ならさらに要件が加わります。民泊収入は事業所得にできる?とあわせてご確認ください。

Q. 電子帳簿保存法は関係ありますか?

A. メール添付のPDF請求書など「電子取引」のデータ保存ルールは、規模にかかわらず関係します。概要は電子帳簿保存法ガイドへ。

まとめ

  • 雑所得でも300万円超で書類5年保存・1,000万円超で収支内訳書が必要(判定は前々年収入)
  • 義務未満でも、経費の証明資料は実務上必須
  • 紙の帳面は不要。カード集約+会計ソフト連携+領収書のデータ化が最小構成
  • 売上が伸びてからではなく、今年から仕組みを作るのが2年後の自分を助けます

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出典・参考

経理コンパス編集部

業務系SaaS(会計・勤怠・CRM)の利用・導入支援の経験/不動産業界での実務経験

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