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電子帳簿保存法 完全ガイド【2026年版】中小企業が最低限おさえる対応

更新:2026年5月22日3分で読めます

電子帳簿保存法(電帳法)は、帳簿や書類を電子データで保存するためのルールを定めた法律です。「むずかしそう」という印象を持たれがちですが、中小企業がまずおさえるべき範囲は、実はそれほど広くありません。この記事では、制度の全体像と、特に対応が必須の「電子取引データ保存」を中心に整理します。

本記事は国税庁の公表資料をもとにした一般的な解説です。個別の対応可否は、顧問税理士や所轄税務署にご確認ください。

電帳法は「3つの区分」でできている

電子帳簿保存法は、大きく次の3つに分かれます。混同しやすいので、まずここを切り分けるのが理解の近道です。

区分対象対応
① 電子帳簿等保存会計ソフト等で作成した帳簿・決算書類任意
② スキャナ保存紙で受け取った請求書・領収書をスキャンして保存任意
③ 電子取引データ保存メール・Web等でやり取りした電子の取引データ原則として対応が必要

①と②は「紙のかわりに電子で保存してもよい」という任意の制度です。一方、③の電子取引データ保存は、対応が求められる点が大きく異なります。

中小企業がまず対応すべきは「③ 電子取引データ保存」

ここがいちばん重要です。たとえば次のようなデータは「電子取引」にあたります。

  • メールに添付されて届いた請求書・領収書(PDFなど)
  • ネット通販の購入で発行される電子の領収書
  • 電子契約サービスでやり取りした契約書

これらを紙に印刷して保存するだけでは、原則として要件を満たしません。電子データのまま、決められた要件で保存する必要があります。

制度開始時には宥恕(ゆうじょ)措置や猶予措置が設けられてきました。措置の有無や条件は時期によって変わるため、最新の取り扱いは必ず国税庁の資料で確認してください。

電子取引データ保存の「2つの要件」

電子取引データの保存では、ざっくり次の2点が求められます。

1. 真実性の確保(改ざんされていないこと)

次のいずれかで対応します。

  • タイムスタンプを付与する
  • 訂正・削除の履歴が残る(または訂正削除ができない)システムで保存する
  • 「訂正削除に関する事務処理規程」を定めて運用する

3つめの「事務処理規程」は、システムを導入しなくても運用で対応できる方法です。国税庁がひな形を公表しているため、小規模事業者はここから始めることもできます。

2. 可視性の確保(あとで検索・表示できること)

  • ディスプレイやプリンタで、すぐに見られる状態にしておく
  • 検索要件:「取引年月日」「取引金額」「取引先」で検索できるようにする

検索要件は、件数が少ない場合は表計算ソフトで索引簿を作る方法でも対応できますが、件数が増えると現実的ではありません。専用ソフトを使えば、アップロードしたデータに対して自動でこれらの検索ができるようになります。

JIIMA認証は「要件適合の目安」

ソフトを選ぶとき、JIIMA認証の有無は分かりやすい目安になります。これは公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が、製品が電帳法の要件を満たすかをチェックして認証するものです。認証製品を選べば、要件適合の判断を自前で行う負担が軽くなります。

どう始めるか(中小企業の現実的な手順)

  1. まず「自社に届く電子取引データ」を洗い出す(メール添付の請求書、通販の領収書など)。
  2. 量が少なければ、国税庁ひな形の事務処理規程+索引簿で最低限の対応から。
  3. 量が多い、または手間を減らしたいなら、JIIMA認証の電子保存ソフトを導入する。
  4. インボイス制度ともセットで運用を設計する(電子のインボイスは電帳法の保存対象)。

ソフトで対応するメリット

  • アップロードしたデータに対し、検索要件(日付・金額・取引先)を自動で満たせる
  • タイムスタンプ・訂正削除履歴で真実性を自動的に確保できる
  • 経費精算や請求書受領とセットで、保存まで一気通貫にできる

自社の取引量や既存の会計ソフトとの連携で、最適な製品は変わります。「どれを選べばいいか分からない」場合は、当サイトの無料診断をご利用ください。

まとめ

  • 電帳法は3区分。中小企業がまず必須で対応すべきは「③ 電子取引データ保存」。
  • 求められるのは「真実性の確保」と「可視性(検索要件)の確保」。
  • 小規模なら事務処理規程+索引簿から、量が多ければJIIMA認証ソフトの導入が現実的。
  • インボイス制度とセットで設計するのが実務的。

具体的な要件・経過措置は見直されることがあります。最新情報は国税庁の特設サイトで必ずご確認ください。

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出典・参考

経理コンパス編集部

業務系SaaS(会計・勤怠・CRM)の利用・導入支援の経験/不動産業界での実務経験

中小企業の経理・バックオフィス担当者が、本当に自社に合うクラウドソフトを選べるように。公式情報と実際の使用感、そして制度(インボイス・電子帳簿保存法)への対応状況を、できるだけ中立に整理して発信しています。

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