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経費で落とせるもの一覧|判断基準と注意点をわかりやすく解説

更新:2026年7月24日6分で読めます会計ソフト

「経費で落とせるものは何か」「これは経費にしていいのか」と、確定申告や日々の記帳のたびに迷う個人事業主・経理担当者の方は多いはずです。結論からお伝えすると、経費にできるかどうかは「その支出が事業のために必要だと説明できるか」が判断の軸になります。本記事では、経費の基本的な考え方から、勘定科目とセットにした支出の一覧、自宅兼事務所の家事按分、注意が必要な支出、そして領収書の保存やクラウド会計での管理までを、できるだけわかりやすく整理して解説します。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務判断や申告内容を保証するものではありません。経費計上の可否や金額には法令上の要件があり、制度は改正されることがあります。最終的な判断は最新の国税庁の情報をご確認のうえ、税理士などの専門家にご相談ください。

「経費で落とす」とはどういうことか

「経費で落とす」とは、事業に必要な支出を「必要経費」として計上し、売上から差し引くことを指します。所得税は「売上(収入)−必要経費=所得」に対してかかるため、経費が適切に計上されるほど、課税の対象となる所得が小さくなる仕組みです。

なぜこの考え方が重要かというと、経費の計上漏れは納める税金に直接影響する一方、関係のない支出まで経費にすると、税務署からの指摘や追徴のリスクにつながるからです。たとえば事業で使うパソコンの購入費は経費になりますが、家族旅行の費用は事業と関係がないため経費にはなりません。

つまり「経費で落とす」とは、節税のテクニックというより、事業の実態を正しく数字に反映させる作業だと捉えるのが適切です。判断に迷う支出ほど、後述する「事業との関連性」を基準に一つずつ確認していくことが大切になります。

経費にできるかどうかの判断基準

経費にできるかどうかの最大の基準は、「その支出が事業を行ううえで必要であり、事業との関連性を客観的に説明できるか」という点です。金額の大小よりも、事業との結びつきが説明できるかどうかが問われます。

理由は、必要経費が「収入を得るために直接要した費用」や「業務上必要な費用」と位置づけられているためです。第三者(税務署)に対して「この支出は事業のこういう場面で使った」と説明でき、それを裏づける領収書や記録があることが前提になります。

具体的には、次の3点を自分に問いかけると判断しやすくなります。第一に「事業の売上や業務に関係しているか」、第二に「金額や頻度が事業の内容に対して不自然でないか」、第三に「領収書・契約書・利用記録などの証拠を残せるか」です。この3つを満たしにくい支出は、経費計上の前に慎重に検討するか、専門家に相談することをおすすめします。

経費にできる主な支出の一覧(勘定科目つき)

ここでは、個人事業主・中小企業でよく使われる勘定科目と、経費になり得る支出の例を一覧にまとめます。勘定科目とは、支出の内容を分類するための「ラベル」のようなもので、帳簿づけや申告書の作成に使います。なお、下表はあくまで一般的な例であり、同じ支出でも事業内容によって科目や可否が変わる場合があります。

勘定科目主な内容使う場面の例
旅費交通費移動・出張にかかる費用取引先訪問の電車代、出張の宿泊費
通信費通信・郵送にかかる費用事業用の携帯料金、インターネット回線、切手・宅配便
消耗品費短期間で使う備品・事務用品文房具、コピー用紙、少額のパソコン周辺機器
会議費打ち合わせにかかる飲食・会場費取引先との少額の打ち合わせ時のお茶代、貸会議室代
接待交際費取引先との接待・贈答にかかる費用取引先との会食、お中元・お歳暮
地代家賃事務所・店舗などの賃料事務所の家賃、駐車場代

事業の規模が大きくなると、次のような科目もよく登場します。これらも「事業との関連性が説明できること」が前提である点は共通です。

勘定科目主な内容使う場面の例
水道光熱費電気・ガス・水道の料金事務所・店舗の電気代、ガス代、水道代
広告宣伝費集客・販促にかかる費用Web広告、チラシ・名刺の制作費
支払手数料サービス利用や決済の手数料振込手数料、決済代行手数料、各種専門家への報酬
外注費業務を外部に委託した費用デザインや原稿の外注、業務の一部委託

接待交際費については、法人と個人事業主で扱いが異なり、法人では損金算入(税務上の費用として認められること)に上限などの要件があります。判断に迷う場合は、最新の要件を国税庁で確認するか、税理士に相談すると安心です。

家事按分の考え方

自宅を事務所として使っている場合などは、「家事按分(かじあんぶん)」という考え方が出てきます。家事按分とは、家賃や通信費のように事業とプライベートの両方に関わる支出を、事業で使っている割合(事業割合)に応じて分け、事業部分だけを経費にする方法です。

なぜ按分が必要かというと、自宅家賃や電気代には生活のための部分が含まれており、その全額を経費にすることはできないからです。事業に使っている分だけを合理的な基準で切り出す必要があります。

たとえば、自宅の床面積のうち仕事部屋が占める割合で家賃を按分したり、業務に使う時間の割合で通信費を按分したりする方法が一般的です。ただし、どの基準でどの程度の割合が認められるかは、利用実態によって異なり、明確な固定値があるわけではありません。按分の根拠(面積・使用時間など)を記録に残しておくことが重要であり、割合の妥当性に不安がある場合は税理士に相談することをおすすめします。

経費にできない・注意が必要なもの

一方で、経費にできない、あるいは慎重な判断が必要な支出もあります。代表的なのは、事業と関係のない私的な支出です。プライベートの食事代や趣味の費用、家族の生活費などは、事業との関連性を説明できないため経費にはなりません。

また、所得税・住民税といった税金そのものや、交通違反の罰金・延滞税などのペナルティに関する支出は、一般に必要経費として認められないとされています。これらは事業の必要性とは別の性質を持つためです。

さらに注意したいのが、生計を一にする家族への支払いです。同居の家族などに支払う給与や家賃は、原則としてそのままでは経費にできず、青色事業専従者給与など一定の届出や要件を満たした場合に限って扱いが変わります。こうした論点は要件が細かいため、自己判断で処理せず、当サイトの無料診断で自分のケースを整理したうえで、最終的には税理士などの専門家に確認することをおすすめします。

領収書・帳簿の保存とクラウド会計

経費を計上するうえでは、支出を証明する領収書やレシート、そして帳簿の保存が欠かせません。理由は、経費の裏づけとなる証拠がないと、たとえ事業のための支出であっても説明が難しくなるためです。保存期間は申告の方法などによって定められており、一定期間の保管が必要です。

近年は「電子帳簿保存法(電帳法)」により、電子取引(メールやWebで受け取った請求書・領収書など)のデータ保存に関するルールが定められています。要件や経過措置は改正されることがあるため、自社の取引がどれに当てはまるかを最新の国税庁の情報で確認しておくと安心です。

こうした記帳や保存の負担を軽くする手段として、freee会計やマネーフォワード クラウド会計といったクラウド会計サービスの活用があります。銀行口座やクレジットカードと連携して取引を自動で取り込み、勘定科目の割り当てや帳簿作成を補助してくれるため、経費管理の手間を減らしやすくなります。「自分の支出がどの科目に当たるのか」「按分が必要か」をまず整理したい方は、当サイトの無料診断もあわせてご利用ください。

まとめ

  • 「経費で落とす」とは、事業に必要な支出を必要経費として計上し、課税対象となる所得に正しく反映させることです。
  • 経費にできるかは「事業との関連性・必要性を客観的に説明でき、証拠を残せるか」が判断の軸になります。
  • 旅費交通費・通信費・消耗品費・会議費・接待交際費・地代家賃・水道光熱費・広告宣伝費・支払手数料・外注費などが代表的な科目ですが、同じ支出でも事業内容により扱いは変わります。
  • 自宅兼事務所などは家事按分で事業割合分だけを経費にし、按分の根拠を記録しておくことが大切です。
  • 私的支出・税金や罰金・生計を一にする家族への支払いなどは、経費にできない、または要件を満たす必要がある点に注意が必要です。
  • 領収書・帳簿の保存と電子帳簿保存法への対応が求められ、freee会計やマネーフォワード クラウド会計などの活用で管理を効率化できます。
  • 接待交際費の損金算入や家事按分の割合などには要件があり、制度も改正されます。最新は国税庁で確認し、最終的な判断は税理士などの専門家にご相談ください。

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経理コンパス編集部

業務系SaaS(会計・勤怠・CRM)の利用・導入支援の経験/不動産業界での実務経験

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