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合同会社の設立費用と作り方|株式会社との違いと無料ソフト活用

更新:2026年6月18日8分で読めます会計ソフト

個人事業からの法人化や新規創業を考えるとき、多くの人が最初に検討するのが「合同会社」という形態です。株式会社よりも設立費用が安く、手続きもシンプルなため、スモールビジネスやフリーランスの法人化先として年々選ばれています。本記事では、合同会社の設立費用の目安、株式会社との違い、定款から登記までの作り方、そして無料ソフトでどこまで書類を作れるのかを、経理担当者や個人事業主の視点で中立に整理します。費用を抑えつつ確実に設立を進めたい方の判断材料になれば幸いです。

本記事は2026年6月時点の公開情報をもとにした一般的な解説です。登録免許税や手数料、定款の要件などの制度・料金は改定される場合があります。具体的な金額や最新の手続きは、法務局国税庁などの公的機関や、司法書士・税理士といった専門家に必ずご確認ください。

合同会社の設立費用の目安

合同会社を設立するときにかかるお金は、大きく「法律で必ず発生する実費」と「人に頼んだ場合の報酬」に分かれます。まず押さえておきたいのは、合同会社は株式会社で必要になる「定款認証」の工程がないため、その分の費用がまるごと不要になるという点です。これが、合同会社が「安く作れる」と言われる最大の理由です。

法定の実費として中心になるのは、登記のときに国へ納める「登録免許税」です。合同会社の登録免許税は、資本金の額に応じて計算される最低額が法律で定められており、株式会社よりも低めに設定されています。これに加えて、定款に貼る収入印紙代がありますが、これは紙の定款を使った場合の話で、電子定款(PDF形式の定款)を選べば印紙代を節約できます。

注意したいのは、これらの金額は制度改定によって変わる可能性があるため、本記事では具体額を断定しないという点です。最新の登録免許税額や手続きの詳細は、必ず法務局の公式情報でご確認ください。費用の全体像をつかむには、設立書類を作成するソフトで自分のケースを入力してみるのが手早い方法です。たとえばfreee会社設立で必要書類と費用の目安を無料で確認すると、資本金などの条件に応じて何にいくらかかるかが見えてきます。

ざっくりした構造としては、次のように整理できます。

費用の種類内容合同会社の特徴
登録免許税登記の際に国へ納める税金資本金に応じた最低額があり、株式会社より低め
定款認証手数料公証役場で定款を認証する費用合同会社は認証そのものが不要でゼロ
定款の印紙代紙の定款に貼る収入印紙電子定款にすれば不要にできる
専門家報酬司法書士などへ依頼した場合の報酬自分で進めれば発生しない

つまり合同会社は「認証が不要・登録免許税が低め・電子定款で印紙代も節約可能」という三拍子で、設立コストを抑えやすい形態だと言えます。

合同会社と株式会社の違い

費用が安いという理由だけで合同会社を選ぶと、後で「やはり株式会社にすればよかった」となることもあります。費用・意思決定・信用の3つの軸で違いを理解しておきましょう。

比較項目合同会社株式会社
設立費用認証不要で低め。実費を抑えやすい認証手数料が加わり総額は高めになりやすい
定款認証不要公証役場での認証が必要
意思決定出資者(社員)が原則対等。スピーディ株主総会など機関設計のルールがある
利益配分定款で自由に決めやすい出資比率に応じた配当が基本
信用・知名度取引先によっては馴染みが薄いことも一般的に認知度が高く信用を得やすい
役員任期任期の定めがなく更新手続きが軽い役員に任期があり再任の登記が要る

合同会社の強みは「安く・速く・柔軟に」です。出資した人がそのまま経営に関わる前提なので、意思決定が早く、利益の分け方も定款で柔軟に設計できます。役員の任期更新といった定期的な手続きも軽く、ランニングの手間が少ないのも見逃せません。

一方で株式会社は、対外的な信用や知名度の面で有利に働く場面があります。大手企業との取引や将来的な資金調達、株式を使った人材へのインセンティブ設計などを視野に入れるなら、株式会社が向いていることもあります。どちらが正解かは事業の方向性次第なので、設立の目的を先に整理することが大切です。法人化のメリットが本当に出るタイミングかどうかを迷っている場合は、法人成りのタイミングを判断する記事で損益分岐の考え方を確認しておくと、形態選びの前段がはっきりします。

合同会社の作り方:定款から登記までの手順

合同会社の設立は、「会社のルールを決めて書類化し(定款)、それを国に登録する(登記)」という流れが基本です。株式会社と違って認証の工程がない分、ステップが少なくシンプルです。

  1. 基本事項を決める:会社名(商号)、本店所在地、事業目的、資本金、決算月、出資する人(社員)と出資額をあらかじめ固めます。ここが曖昧だと後の作業が止まります。
  2. 定款を作成する:会社の基本ルールを定めた定款を作ります。合同会社は認証が不要ですが、内容に不備があると登記でつまずくため、書式は正確に整えます。
  3. 資本金を払い込む:代表社員などの口座へ資本金を入金し、通帳のコピーなど払い込みを証明する書類を準備します。
  4. 登記書類一式を作成する:登記申請書、払込証明書、代表社員の就任承諾書など、法務局へ提出する書類をそろえます。
  5. 法務局へ登記申請する:本店所在地を管轄する法務局へ書類を提出します。登記が完了した日が「会社の設立日」になります。
  6. 設立後の届出を行う:税務署への法人設立届出書や青色申告の承認申請、自治体・年金事務所への届出を、それぞれの期限内に提出します。

このうち、個人で進めるときに手こずりやすいのが「2. 定款の作成」と「4. 登記書類の作成」です。法律用語が多く、ひとつの記載ミスでやり直しになることもあります。だからこそ、質問に答えるだけで書類を組み立ててくれる無料ソフトの存在が、心理的なハードルを大きく下げてくれます。

無料ソフトでできること・できないこと

freeeやマネーフォワードが提供する会社設立サービスは、合同会社の設立書類づくりを無料で支援してくれます。ただし「設立にかかるお金がすべて無料になる」わけではないので、線引きをはっきりさせておきましょう。

無料ソフトでできることは、おおむね次のとおりです。

  • 商号や事業目的などを画面の質問に沿って入力すると、定款や登記申請書、各種届出書のひな形が自動で作成される
  • 電子定款に対応しており、紙の定款で必要になる印紙代の節約につながる
  • 設立後に必要な税務署・自治体・年金事務所への届出書類もまとめて準備できる
  • 作成した書類をどこへ提出すればよいか、手順をガイドしてくれる

逆に、無料ソフトでできないことは次の点です。

  • 法務局への登記申請そのものをソフト内で完結させること(書類は作れても、申請は自分で法務局へ行う必要がある)
  • 登録免許税など、法律で定められた実費の支払いを免除すること
  • 個別事情に応じた高度な節税設計や、複雑なケースでの法的判断(これは税理士・司法書士の領域)

要するに無料ソフトは「書類作成を自動化するツール」であり、登記という公的手続きや法定の実費までは肩代わりしません。それでも、最も折れやすい書類づくりを丸ごと効率化できる価値は大きいものです。合同会社は工程が少ない分、無料ソフトとの相性が特に良く、自力でも進めやすい形態だと言えます。費用と手間の両方を抑えたい方は、マネーフォワード クラウド会社設立で設立書類を無料作成するところから始めると、自分のケースで必要な書類が具体的に見えてきます。

なお、freeeとマネーフォワードのどちらを使うかは、機能差で細かく比較するよりも「設立後にどの会計ソフトを使うか」で決めるのがおすすめです。設立サービスと同系列の会計ソフトにそろえると、会社情報の引き継ぎや操作感の連続性でつまずきにくくなります。両サービスの違いや使い分けをもう少し詳しく知りたい方は、会社設立を無料ソフトで進める手順の記事も参考になります。

設立後に待っている法人経理

合同会社の設立はゴールではなくスタートです。登記が終わった瞬間から、法人としての経理が始まります。法人になると、個人事業のときよりも厳密な複式簿記が前提になり、貸借対照表を含む決算書の作成や、法人税の申告が必要になります。

ここでも、設立サービスと同系列の会計ソフトを使っておくと、設立直後の慌ただしい時期に新しいソフトをゼロから覚える負担を減らせます。法人化すると向き合うことになる法人税の基本的な仕組みは、法人税の基礎を整理した記事で先に把握しておくと、会計ソフト導入後の作業イメージがつかみやすくなります。

よくある質問

合同会社の設立費用は株式会社よりどれくらい安いのですか?

合同会社は株式会社で必要な定款認証が不要で、登録免許税の最低額も低めに設定されているため、法定の実費を抑えやすい形態です。ただし具体的な金額は制度改定で変わることがあるため、本記事では断定を避けています。最新の登録免許税額や手数料は、法務局など公的機関の公式情報でご確認ください。

合同会社の設立は自分一人でもできますか?

書類作成は無料ソフトを使えば多くの方が自分で進められます。合同会社は定款認証が不要で工程が少なく、株式会社よりも自力で取り組みやすい形態です。ただし許認可が必要な業種や、出資者の構成が複雑なケースでは、司法書士・税理士などの専門家に相談したほうが安全です。

無料ソフトを使えば合同会社の設立費用は完全に無料になりますか?

いいえ。無料なのはあくまで書類作成サービスの利用料です。登録免許税などの法律で定められた実費は、誰が手続きをしても必ずかかります。無料ソフトが節約できるのは、主に専門家への報酬や、電子定款による印紙代の部分です。

合同会社と株式会社、どちらを選ぶべきですか?

設立費用や手続きの軽さを重視するなら合同会社、対外的な信用や知名度、将来の資金調達を重視するなら株式会社が向いています。事業の目的やお付き合いする取引先の性質によって最適解は変わるため、形態を決める前に「何のために法人化するのか」を整理することをおすすめします。

まとめ

  • 合同会社は定款認証が不要で、登録免許税も低め。電子定款を使えば印紙代も節約でき、設立コストを抑えやすい
  • 具体的な費用額は制度改定で変わるため断定は避け、法務局など公式情報で最新の金額を確認することが大切
  • 株式会社との違いは費用・意思決定・信用の3軸。安く速く柔軟なら合同会社、信用・知名度なら株式会社が向く
  • 作り方は「基本事項の決定→定款作成→資本金払込→登記書類作成→登記申請→設立後の届出」というシンプルな流れ
  • 書類づくりはfreeeやマネーフォワードの無料ソフトで効率化できる。設立後は同系列の会計ソフトへつなぎ、法人税の基礎も早めに押さえておく

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経理コンパス編集部

業務系SaaS(会計・勤怠・CRM)の利用・導入支援の経験/不動産業界での実務経験

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